壮行式・終業式
壮行式・終業式
壮行式
三学期の終業式にあわせて、壮行式が行われました。
壮行式では、この冬に全国大会に出場する弓道部とダンス部を全校生徒で送り出しました。
最初に校長先生より、全国大会に出場する部の紹介と、激励が行われました。
生徒を代表して、新しく生徒会長に選出された近藤さんより激励の言葉が送られました。
また、それぞれの代表から全国大会に向けた決意が語られました。
弓道部
ダンス部
終業式
壮行式後には、終業式が行われました。
校長先生の式辞では、今年を振り返る中で甲子園の出場に触れ、グラウンド整備などで出場選手をささえた存在を取り上げたお話がありました。
利他の心を大切にし、豊かな心を持つようにと伝えてくださいました。
校長式辞
2学期終業式
令和3年12月20日(月)
2学期は今日で終わりますが、今年についてもあと10日余りで令和3年の区切りを迎えます。皆さんは、今学期、あるいは今年1年を振り返って、どんなことが心に強く残っているでしょうか?
私自身あげるとしたらその一つは、自分が勤めている学校が甲子園に出場できたことです。約50年の教員生活ではじめてでした。もちろん、これまでに甲子園で高校野球を観戦したことは、何度もあります。でも、そのときと今回では、見える景色に違いがありました。野球そのものの中にもありましたが、それ以外のところで、私は球児たちの躍動を支えるグランド整備に目を奪われ、心打たれました。
阪神甲子園球場のグランド整備を受け持っているのは、「阪神園芸」という会社です。そのプロフェッショナルな作業を実際に改めて間近で見て驚きました。20人ほどが「神整備」と称される職人技で、あっという間に整備をするのです。まるでプログラムされグランドで踊っているかのような個々の動き、流れです。
この阪神園芸で10年余り腕を磨き、神戸市にある実業団の三菱重工ウエストに移って野球チームの練習場を30年間一人で整備してきた佐藤英夫さんという人がいます。グランドキーパー歴40年の職人です。他チームの選手が試合に来て「こんなグランドでできてうれしい。」と必ず言うほど整備が行き届いているそうです。このグランドを本校野球部は、甲子園出場の際、練習で使わせてもらったとのことです。
佐藤さんが常に自分に言い聞かせているのは、かつて阪神園芸で働いていたときの先輩の言葉「イレギュラー(バウンド)は絶対させるな。それ一つで選手の人生は変わるんやぞ。」ということです。インタビューの最後に、佐藤さんはこのように話していました。「整備に完成はない。いいグランドになるよう努力を続け、チームの勝利に貢献できればうれしい。」 私は、佐藤さんのプロ意識はもとより、あくなき向上心、そして人のためにという奉仕の心、利他の心に感動しました。
さて、皆さんは1年を振り返ってみて、高い向上心を持って勉学や部活動等に取り組んできたでしょうか?高い向上心を保つためには、明確な目標、強固な忍耐力、ストイックな生活などとともに「自分ならできる」という自信が必要です。この自信を持つためには、スモールステップの目標に対してコツコツ努力をし、目標をクリアーできたという成功体験が必須です。この成功体験を積み重ねることによって「やればできる」といった自信がつき、将来への展望が開けてきます。
いっぽう、人のためになる、役立つということについてですが、この喜びは本当に大きなエネルギーになります。佐藤さんは、決して陽の当たる場所とは言えないところで、選手たちの「おおええグランドや。さあやるぞ。」という言葉や気持ちを自分の喜びに、よりよいグランドコンディションになるよう日々黙々と努力を続けています。利他の心は必ず自らを心豊かにします。
人生においてとても大切な向上心や自らの幸福感を高める利他の心を、来年もしっかり磨きましょう。よき年を迎えてください。
式後には生徒指導部の先生から、長期休暇に入るにあたっての注意がありました。
頭髪・身だしなみなどの守るべきルールは長期休暇に入ったからといって意識しなくてよくなるものではありません。
また、道路交通上のルールは、年末年始で普段と違う時間に道路を行き来するときこそ登下校時以上に気を付けてもらいたいものです。
新学期にまたみんな笑顔で始業式が行えるよう、自分を正しく保って節目を迎えましょう。